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ここからエッセイ

久しぶりにクラフトをするようになりその楽しさに溺れている。自分の手を使い無から形を創造すること、これはとてもクリエイティブな行いで僕を興奮させます。

それは絵とはまた違う楽しさでこの二つを組み合わせる事が自分にとって必要なことだったんだと思います。

今日そのことを強烈に思った瞬間がありました。自転車での信号待ちの時に左手首につけているこの前作ったシンプルなタルトのブレスレットが目に入りました。僕はそこに意味を見ました。

若い頃はデザイン至上主義で良いデザインを追い求めていました。図書館に行ってはバロック建築、ゴシック、ロココ調。アンコールワットやアステカ文明など様々な分厚い美術書を抱え机に行き学生たちの間で持参したスケッチブックに一人黙々と写し描いていました。趣味嗜好関係なく手当たり次第でしたがアウトプット先がアクセサリーだったので主に装飾品のパターンをインプットしていました。

でもね、いくら勉強したってそこに意味がないんですね。なぜ自分がバロック、ゴシック、ロココ調を取り入れるのかという物語性がどこにもない。僕が変質的にそのデザインが好きだったら(好きになれたら)意味があるんだけどそうではないもんだからデザインの上部だけを積み重ねてる感じ。それは下地に食いついていない塗料のように表面的で浅い物だったと思います。

それらが混ざり合い独自性となって昇華できればまだ良かったかもしれないけど最後まで誰かのデザインの模倣、アレンジにとどまっていました。そのことが許せなかった。結局最後まで僕が僕のデザインを好きになれなかったんですね。

でもね今日、信号待ちで見たタルトのブレスレットには意味があったんです。表面的ではなく物語性を感じました。作る意味が下地に食いつき理由になっていました。作る物を見つけるのに21年かかった。

 

 

 

 

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〒470-0126 愛知県日進市赤池町箕ノ手1

052-807-7111

 

jon covet

2021.9.17 21:07

 

 

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