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jon covet channel/jon covet のvlog

 

 


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シルバーアクセサリーを作るときは大体ロストワックス製法で作ります。蝋燭のような素材で形を作りそれを石膏で固め溶かした銀を流し込み形にする鋳造加工。その鋳造自体は外注でお願いをしています。先日久しぶりに送ってみたところ少しお店の形態に変化がありました。

火曜に業者に着けば土曜には吹き上げて送ってくれていたはずなのに予想外の2週間待ち、しかも当時は出来上がりと一緒に工具も合わせて送ってもらえていたのが今は工具との同一梱包はお断りしているとのこと。そのサービスが無くなってしまうとこちらの業者さんを使うメリットが無くなってしまい別の所を探す等今後どうしようかを考え中。変化変化です。

さて若かりし頃にはこの鋳造機を関連器具含め全て購入しようと思っていた時期もありました。僕が当時陥っていた病気って完璧主義病とでもいいますか全行程を自分がやらなくちゃ気に入らないんです。だからこそ購入を考えていたんですが全て揃えるとなると真空機、電気炉、鋳造機など(まだなんかあったかも)かなりのお値段で手も足も出ませんでした。

でもこれは結果論だけど買わなくてよかったって思っています。量をたくさんやる人ならあっても良いと思いますが僕程度の少量だと手間が勝っちゃうはずです。

先にも書いた通りこの完璧主義っていうのは確かに良い所もありましたが反面マイナス要素も大きくアクセ時代の後半はこのことに心底苦しみました。

何が気になり出したかって工業製品のネジやスパナ等の工具や車のエンブレム、ホイール、塗装ってほとんど完璧なんですね。ズレもないし直角で精密、エンブレムは美しく輝き、ホイールは複雑な造形も均一な彫り。塗装は少しのムラなく見事にボディーの鉄に食い付いている。

完璧と比べるようになってしまいどんなに気をつけてもシンメトリーすら出せない自分が許せず腕時計などを作る精密加工用のミニ旋盤を購入してミリ単位でボディーを削り出したりしていました。そんなこと必要ないのに。

どう考えてもやはり少し病んでしまっていたんだと思います。原因はなんだろうね。焦りかな・・・うまくいかない理由をそこに作っていたのかもしれません。

僕の活動時代の最後の方に3Dプリンタも普及をし始め今では宝飾業界の当たり前になりつつあります。完璧はより完璧になっていくでしょう。そのうち鋳造もいらなくなるかもね。

これは極論だけど今後はどんな作品かよりも誰が作った物なのかの方が重要なファクターになっていくと思います。

 

 

プライムツリー赤池

〒470-0126 愛知県日進市赤池町箕ノ手1

052-807-7111

 

jon covet

2021.9.7 6:50

 

 

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