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過酷な少年野球
ぼくは生まれてくる時に色々なものを搭載するのを忘れて来たように思う、神様が準備が終わっていないからまだ待ちなさいと言っているにもかかわらず「アムロ行きます」のノリで飛び出して生まれてきた。
搭載し忘れたものの一つは運動神経。昔からとにかく運動ができなくてこれに関しては辛い思いばかりしていた。足の速さバネなどは努力でなんとかなるものでもない。へへへと笑いピエロの仮面をかぶるしか手がなかった。
そんなぼくが経験した忘れられない体験を思い出したので綴りたい。
地域の子ども会での少年野球。ルールもわからないまま参加していた。ランナー をアウトにするときは直接ボールをドッジボールのように当てるんだと思っていてひどく怖いスポーツだと思った。この誤解が解けるのは大人になってプロ野球を見るようになってから（遅い）
練習の時にも打てない走れない守れないの三拍子揃ったユーティリティー選手だったぼく。大人達にこいつはダメだってラベルを貼られていることが自分でよく分ってキツかった。
そんなこんなで試合も行われたが当然のように補欠。試合には一度も参加することなく、また試合を見るでもなくただユニフォームを着てそこにいた。
ある日のできごとをとても覚えているんだけど切り株にアリの巣を発見してずっと観ていた。寝転がってずっと。そして試合が終わり帰った記憶がある。
その日を最後に子ども会の野球には参加しなくなった。
昨日たまたま勧められた野球の短編小説を読んで自分の昔を思い出したんだけど大人になった今疑問が残る。
町内会で頼まれるシステムなのかどうか知らないがいわゆる監督、コーチみたいな大人は何人かいたはず。ぼくが不思議に思うのはその中の一人も切り株のアリを見ている少年に声をかけてくれなかったことだ。
仮にぼくがあの場所でコーチ的な役割でいたとしたら100%声をかける。どうした？つまんないか？って。
そんな話を友人にしたら試合中だからと言われたけどあそこにいる大人の役目は試合に勝つことなんかじゃないと思うんだけど、それもきっと野球ができなかったぼくが大人になって感じることなんだろうな。
あの日野球が楽しくできなかったおかげで、できない子の気持ちがわかるようになったのはとても良かったと思う。
jon covet
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目標はスヌーピー の登場する4コマ漫画「ピーナッツ」の連載記録17897回。現在インスタグラムを使い世界に発信中
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